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オリーブ収穫から油が取れるまで

アンダルシアを車で走っていると右を向いても左を向いてもすべてオリーブの木という風景によく出会います。オリーブの木は暑さに強くアンダルシアのやせた赤土で良く育ち、この土地のオリーブオイルは世界中でもっとも上質なものと評価されております。そのためスペインはオリーブオイル生産量、輸出量とも世界一の40%も占めています。

 オリーブの木は雨量が少なく寒暖の差がはげしい痩せた土地に良く見られる樹木です。高さ10メートルにもなる大きな木は、葉は2−8cmほどのだ円形で、1年中濃い緑をしています。4月から6月頃になると大きさ0.5cm〜0.6cmの白い花が咲きます。開花の時期が比較的短いため発生する花粉の量も多くアレルギーの人たちはこの時期悩まされます。その後夏から秋にかけて緑色の硬い実がなります。実は大きさ1,5cmから3.5cm、非常に渋くとても生で食べることはできません。木になっている緑色の実をそのままにしておくと熟し黒くなります。

 その後11月から12月にかけてオリーブの実は収穫されます。オリーブの実の収穫方法におよそ次の三つの方法があります。一つは人間の手で一つ一つ摘み取る方法で、オリーブの実を一つ一つ選びながら傷のついていない色の良い実だけを摘み取るます。この実は搾ってオリーブオイル用に使うのではなく、そのままを漬けこんでビールのおつまみなどとして食べる為に使われます。摘んだオリーブのを酢、塩、ニンニク、ローズマリー、タイム、レモン、赤ピーマンなどを混ぜた中につけておき、少しづつ食べる時に出します。二つ目はは棒で叩き落す方法です。これは昔から伝わるオリーブの実の収穫方法です。まず木の下に白い布、または網を広げ木の幹を棒で叩きます。この方法はオリーブの木をどうしても痛めてしまうので今考え直されています。

三つ目は機械を使って揺さぶる方法です。小型のトラクターで木の一番太い幹の部分をしっかりとはさみ左右にゆすります。前もって下に広げてある布に実が落ち、それを集めトラックにのせます。オリーブの木をあまり痛めず、人件費も削減できるので最近一番よく使われている方法です。

オリーブオイルの効果

心臓に良い!
 心臓病の原因となる血液中の悪玉コレステロールの値を下げ、同時に善玉コレステロールの値を上げる唯一の植物性オイルで、動脈硬化の予防になります。

胃腸に良い!
 オリーブオイルは胃や腸にとても優しい油で、消化を促し便秘を防ぐ働きがあります。お酒を飲みにでかける前、スプーン一杯のオリーブを飲んでおくと悪酔いや二日酔いにならないとか、、、また胃酸過多を防ぎ、潰瘍治療の助けにもなるといわれています。

お肌に良い!
 オリーブオイルは皮膚を守り、美肌効果にも優れ、最近では化粧品にも広く用いられています。スペインではオリーブオイルを使ってお化粧を落とす人もいます。

老化予防にも良い
 細胞被膜の酸化を防ぐビタミンEを多量に含んでいることから、細胞の老化現象を妨ぐ効果があります。身体中にある器官の働きを助け、衰弱を防ぎ、新陳代謝を活性化する働きもあるため、最近は中高年者の間で老化予防として見なおされてきています。

毎日の食生活に少しでもオリーブオイルを使うことをおすすめします。